晶析
連続晶析
製剤特性・薬物動態に影響する原薬の結晶形・粒子径・品質を制御し、粉砕工程を省略した効率的で再現性のある連続晶析プロセスをご提供します。
粒子径の制御
晶析は原薬物性を決定する最も重要な単位操作のひとつ
- ➡原薬の結晶粒度は製剤の溶出性に影響する
・従来のバッチ晶析では広がった粒度分布を持つ製品結晶が得られるため、通常は粉砕工程が必要である - ➡物理的エネルギーでの粉砕により、不純物(副生成物)が生成する場合がある
連続晶析のメリット・取り組み事例
連続晶析は結晶の成長過程を制御することで、期待する任意の粒度の原薬を得ることができる
- ➡連続晶析はバッチ晶析に比べて晶析場を小さくでき,混合状態,せん断力,混合時間を均一に制御し易いという利点がある
- ➡目的とする粒子径や粒度分布の揃った製品結晶を得ることができ、粉砕工程の省略も期待できる
製造期間短縮、製造コスト削減にも寄与
テイラー晶析を使用した連続晶析
縦軸:頻度分布
横軸:粒子径(μm)
グレー線:テイラー晶析
青線:バッチ粉砕後
粉砕後のバッチ法よりも、粉砕の無いテイラー晶析の方がシャープな粒径分布を実現。
横軸:粒子径(μm)
グレー線:テイラー晶析
青線:バッチ粉砕後
粉砕後のバッチ法よりも、粉砕の無いテイラー晶析の方がシャープな粒径分布を実現。
粒子径分布(μm)
x10 | x50 | x90 | x99 | |
テイラー晶析 | 0.62 | 1.77 | 4.36 | 9.56 |
バッチ晶析後粉砕 | 0.74 | 3.06 | 12.38 | 22.51 |
運転手法の調整によって、狙った粒子サイズを実現することが可能。
テイラー渦流を晶析に活用する利点
- POINT1
- 管型反応器で連続的に製造できる
- POINT2
- バックミキシングのリスクが低い
- POINT3
- 強いせん断・撹拌力による結晶成長速度の促進
- POINT4
- 均一なせん断力・混合時間による、均一な粒子が生成
テイラー渦流の概要
外側の円筒を固定し内側の円筒を回転させることで、両者の空間に1組の環状渦流(リングペア配列)が規則的に生成され、当該空間に流体を流す形で晶析を実施する。
規則的に生成された環状渦流によって均一なせん断力と混合時間が実現し、粒径が小さく揃った真球度の高い結晶を得ることができる。